今回は、個別指導をクリアするためにはどうしたらよいか。
診療録記載の注意点を記載いたしました。
個別指導は、診療録と診療報酬の請求内容を照合したうえで、保険請求をするにあたり診療録記載が正しくされているかを重点的に確認されます。
診療録が保険請求の根拠であることを日ごろから意識して適切に記載することが最も重要な対策です。
診療録の記載について、個別指導で特に問題になりやすい点を一部挙げてみました。
1・診療録の記載に関する一般的な項目
・症状、所見、治療計画等についての十分な記載がされているか
・診療録が診療の都度、記載されているか
・傷病名の開始日、終了日、転帰についての記載がされているか
2・傷病の記載に関する項目
・疑うに足る医学的根拠に基づかずに、「疑い」の傷病名として記載していないか
・「疑い」の傷病名であるにもかかわらず、(確定)傷病名として記載していないか
・(確定)傷病名であるにもかかわらず、「疑い」の傷病名として記載していないか
・長期にわたって「疑い」の傷病名を記載していないか
・長期にわたって急性疾患の傷病名を記載していないか
3・外来診療に関する項目
・「夜間・早朝等加算」について、診療録等に受付時間が記載されているか
・「外来管理加算」については、患者からの聴収事項や診察所見の要点が十分記載されているか
・「地域包括診療加算」については、初回算定時に患者から同意を書面で得ているか、患者が受診しているすべての医療機関を把握し、処方されている医薬品全てを管理している内容について記載しているか、健康診断や検診の受診勧奨の結果等を診療録に記載しているか
今回はほんの一部ですが、診療録を日ごろから、診療報酬のルールにのっとって整備することが、個別指導への対応で重要になります。