クリニックにおける広告の規制について

はじめに

あけましておめでとうございます!
本年も、どうぞよろしくお願いいたします。

2023年1本目のコラムは、クリニックが設置する広告についてです。
クリニックのことを患者さんに知ってもらうために広告宣伝をすることは大変良いことですが、その広告に関する法律による規制があることはご存じでしょうか。
具体的には、医療法(令和4年12月9日施行)第6条の5という条文によって規制されています。
今回は、この広告の規制についてみていきたいと思います。

医療法についての概要

医療法第1条によれば、「医療を受ける者の利益の保護及び良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制の確保を図り、もつて国民の健康の保持に寄与することを目的とする」(e-Gov法令検索引用)とされており、医療の担い手が負うべき責務等を定めた法律となっています。

この法律において、医療従事者は「医師、歯科医師、薬剤師、看護師その他の医療従事者」と表現されており、医師、歯科医師、薬剤師、看護師の4職が列挙されています。しかし、医療法に定めている条文には「その他の医療従事者」を含んでいるため、これらに限らず全ての医療従事者が含まれていると考えるのが妥当です。

また、病院や診療所の定義についてもこの法律に定められており、第3条等においては明確に区別するために紛らわしい名称を附けることを禁じています。
例えば、その医療機関の病床数が10床の場合には、「〇〇病院」という名称を附けることは禁じられています。(病床数が20床未満であるため。)その他名称(地域医療支援病院や特定機能病院等)についても同様に、これらに該当しない医療機関にその名称を附すことを禁じています。

なお、医療法の詳細については厚生労働省が「医療法施行規則」によって定めており、より細かな点まで規定されています。

医療業界の広告規制について

医療法第6条の5においては、当然ながら虚偽の広告については禁止されているが、それに加えて患者さんが適切な選択をすることができないような広告についても禁止されています。
具体的には、次のようになっています。(e-Gov法令検索引用)

一 他の病院又は診療所と比較して優良である旨の広告をしないこと。
二 誇大な広告をしないこと。
三 公の秩序又は善良の風俗に反する内容の広告をしないこと。
四 その他医療に関する適切な選択に関し必要な基準として厚生労働省令で定める基準

例えば、B病院が「A病院にはない自由治療が可能!」という広告を出すといった明らかな比較をするものや、「治療の品質は世界一!」といった事実とは異なるもの等の広告が禁止されています。
また、診療の内容が患者さんに伝わらないことを防ぐため等の理由により、「最小限必要な事項の表示」も義務付けられています。これは診療科名についても同様です。
「消化器科」という診療科名があれば、それは「消化器外科」といった名称に変更する必要があります。

その他にも、医療法施行規則においては、内容の客観性を維持するために患者等による体験談の広告が禁止されています。

まとめ

今回はクリニックの広告規制についてご紹介しました。
実際に法律の条文を見てみると、ここでご紹介した内容以外にも多くのことが定められているため、広告を作成する前には一度目を通しておく必要があるでしょう。

また、法律の条文に目を通すことはこの広告規制に限らず重要で、クリニックを運営していくにあたって知っておくべき内容が多く定められています。
「医療法」、「医師法」、「歯科医師法」、「保健師助産師看護師法」等といった法律及びその施行規則については確認しておくべきであり、一般的な株式会社との違いを把握しておく必要があります。

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